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胃痛を防ぐための基礎知識【胃の仕組みと働き】

2016年7月27日

胃は食道から運ばれた食べ物を消化・殺菌する臓器です

胃のしくみ私たちが口にした食べ物は、歯でかみ砕かれた後、食道を通って胃に運ばれます。食べ物が口のほうへ逆流しないのは、食道の蠕動(ぜんどう)運動によるもの。口に近い方の筋肉がきゅっと収縮すると同時に胃に近い方の筋肉が弛緩するという動きを繰り返すことで、食べ物を胃へと送りこんでいます。

胃は筋肉でできた、伸び縮みする袋のような臓器。食べ物が到着すると胃酸が分泌され、お粥状にもみ砕いて消化します。また、雑菌などを殺菌する働きも担っています。胃の中でふにゃふにゃになった食べ物は十二指腸へと運ばれ、すい液や胆汁などによりさらに消化されます。

<胃の中に入った食べ物の変化>
胃の中に入った食べ物の変化

胃の運動は自律神経によってコントロールされています

「病気ではないのに胃の調子が悪い」「検査をしても異常はなかったのに胃の不調が続く」という場合は、ストレスなどにより自律神経の働きが乱れている可能性があります。なぜなら、胃の動きは自律神経によってコントロールされているからです。

ストレスを脳がキャッチすると、自律神経のバランスが崩れ、胃が正常な消化活動を行えなくなります。すると、食べ物を十二指腸へと送るのが遅れ、食べ物が胃に長い時間とどまるので、胃もたれやムカつきを感じます。

胃酸は強い酸性の消化液です。健康な胃は胃酸を刺激に感じませんが、ストレスなどによって“知覚過敏”になっている胃にとっては刺激となり、胃の不快感につながります。

ストレスに加え、喫煙や食生活の乱れなどの望ましくない生活習慣も、さらに胃に悪影響を及ぼす原因となります。

<ストレスと胃の不調の関連>

ストレスと胃の不調の関連

慢性的な胃痛や胃もたれの多くは、ストレスをきっかけとして、食生活の乱れや喫煙が原因となって起こる。前かがみの姿勢や肥満体型が胃の不調を引き超すこともある

胃を健康に保つカギは、健やかな生活習慣とストレスマネジメントです

人間社会が複雑化している現在、ストレスと完全に無縁の生活を送るのは難しいものです。胃の不調に悩まされず、健康に暮らすためには、多少のストレスを受けても影響を受けにくいように、自律神経の状態を整えておくことが大切。その土台として、規則正しい食事やリフレッシュを兼ねた運動習慣といった生活習慣がますます重要になります。

また、上司に注意された場合、「恥ずかしい」「どう振る舞えばよいかわからない」と落ち込む人と、「次回から気をつければよい」と前向きに捉える人がいるように、ストレスへの耐性は人それぞれに違います。自分がどの程度のストレスを受けているのかやストレスへの対処法などを知っておくと、予防に役立つこともあります。

「痛みや不調がない」=「胃が健康」とは限りません

胃痛や胃もたれなどで「何かおかしいな」と感じたら、「ストレスが原因かもしれない」と推測できる場合でも、まずはすみやかに受診を。検査で異常がないとわかれば不安が解消されてぐんと心が軽くなる人も多く、反対に隠れていた病気を発見できれば治療を始められます。

ここで心に留めておきたいのは、胃に不快な症状がないからといって、胃が健康とは限らないということです。胃の病気は、すぐに痛みや不調となって現れるわけではないからです。「胃痛とは無縁」「胃は丈夫だから」と思っている人も必ず定期健診を受け、隠れているかもしれない病気の早期発見に努めましょう。
 
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