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2016年12月27日

高齢の母が「眠れない。朝も早く目が覚めて困る」とよくこぼす

高齢者の眠りは、若い頃より「短く」「浅く」なるのが特徴です

「8時間眠れない」「寝床に入っても寝つけない」「すぐに目が覚める」と嘆く高齢者が多くいます。睡眠障害かもしれないと悩む前に、睡眠は年齢とともに変化することを覚えておきましょう。まず、「睡眠は8時間」という数字に根拠はありません。毎日8時間も眠れるのは中学生くらいまで。活動量が減り、ゆったりと過ごしている年代の人は、6時間程度が睡眠時間の目安です。

若年者と比べて高齢者は早寝早起きの傾向があります。また、深いレベルの眠りが少ないため、途中で目覚める回数が増えます。これらは加齢による自然な現象なので、神経質にとらえるのは考えもの。まずは生活リズムの工夫をおすすめします。

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コツ1.朝と夜に浴びる光の量を調節して、遅寝生活にシフト!

「朝の光で体内時計をリセットする」は、健やかな睡眠リズムを促す方法としてよく知られています。朝の光を浴びることで睡眠リズムが朝型にシフトするからです。ところがこの方法は、「早朝に目が覚めてしまう」「眠りが浅い」など生活スタイルが過剰に朝型になって悩んでいる人にはおすすめできません。

反対に、夜の強い光は、生活が夜型に傾きがちな若い世代の人には好ましくありませんが、朝型から夜型にシフトしたい人にはおすすめです。朝に強い光を浴びないよう午前中の外出を控える、散歩を朝から夕方に変更する、午後に明るめの室内照明を浴びるなどの工夫をするとよいでしょう。

コツ2.夜にしっかり眠りたいなら、長い昼寝に注意

家で過ごす時間が長いと、昼寝をする人が多いようです。昼寝の長さは、夜の睡眠に換算すれば2~3倍に相当するといわれています。40分以上の昼寝は深い眠りになりがちで、本来は夜にとるべき睡眠を昼寝で奪ってしまうので、昼寝をするなら30分以内を目安にしてください。

寝転がってテレビを見る習慣のある人は、知らず知らずのうちに昼寝をしてしまいがち。夜の睡眠を削りたくない人は、楽な姿勢で座れる椅子で体を起こして休息するとよい

コツ3.夕方から夜にかけて運動して、心地よく寝つける体に

寝つきの悪さが気になっている場合は、夕方から夜にかけて、寝る3時間くらい前までに運動を。運動により一時的に深部の温度が上がり、急激に下がるタイミングで眠りに入りやすくなるからです。寝る直前の運動や激しいスポーツは、興奮して寝つきが悪くなるので逆効果です。

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軽い運動、体操、ストレッチ

身体活動量が減った世代は軽い運動でエネルギーを消費するとよい

コツ4.ベッドに入る1時間半くらい前までの入浴で快眠に!

40℃前後のぬるめのお湯にゆっくりつかり、脳や内臓などの深部温度を上昇させてから急降下させれば、寝つきがよくなります。入浴は寝床に入る2時間前から1時間半くらい前までの間に済ませておくとよいでしょう。体のほてりが抜けにくい人は、入浴時間を早めてください。お風呂上がりの汗がひいてほてりがとれてきた頃が、寝床に入るタイミングの目安です。

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コツ5.「眠たくなってから寝る」「ベッドは眠る場所」が大切

たっぷり寝なければと思うあまり、早い時間帯から寝床に入り、眠気の到来を待つ人がいます。ところが、入眠しやすい時刻の2~4時間前は、覚醒力が高まる「睡眠禁止ゾーン」。眠れなかったら一旦起床して寝室を出て、本当に眠たくなってから寝床に入る習慣を身につけてください。

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ベッドで本を読んだり音楽を聴いたりする人もいますが、これらは覚醒を促す作業です。不眠に悩む人ほど、ベッドの中では「眠る」以外のことはしないように心がけてください。

音楽を聴く、読書をする、羊を数えるなど、眠ろうとするための習慣は、不眠の人にとっては逆効果の儀式。読書や音楽は寝室以外で楽しんでリラックスしてからベッドへ

 

※この記事の内容は、健康な大人が朝起床して夜就寝する場合の生活パターンに基づいています。夜間勤務の人などは該当しない可能性があります。

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