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2016年12月27日

夜勤や交代勤務で生活リズムが乱れ、寝不足で疲れが抜けない

夜勤をともなうシフト勤務は、時差ぼけ状態を招く原因になります

ここ数十年の間、日本人の睡眠時間は減少の傾向にあります(図1)。大きな理由として挙げられるのが、ライフスタイルの夜型化。就寝時間が過去30年間一貫して遅くなっているにもかかわらず起床時刻は変わらないため、睡眠時間は短くなる一方です。また、コンビニエンスストアやレストランなどが深夜営業をする便利な世の中になった半面、その利便性を担う夜間勤務やシフトワークの人が増えています。

睡眠時間の時系列変化(国民全体・全員平均時間・平日)

図1/NHK放送文化研究所「国民生活時間調査」(2015年)より作図
※生活時間調査は1995年に調査方式を変更しており、数値そのものを直接比較することはできないが、1970年からの長期的な変化の方向をみるために両方式の結果を併記した

日勤と夜勤を交互にこなすシフト勤務は、国内にいながら短い海外旅行を繰り返しているようなもの。旅行先の生活リズムにやっと慣れたと思った頃に帰国して、今度は日本の生活リズムに合わせなければなりません。

夜勤はこのような時差ぼけ状態の中で働くことに等しいため、ミスや事故の増加につながるだけでなく、長期的な健康問題なども指摘されています。勤務ペースを変えることは簡単ではありませんが、体内時計の合わせ方や夜勤中の眠気対策などを知り、夜勤や交代勤務を健やかに乗り切ってください。

コツ1.夜勤が週に1~2回なら、体内時計は日勤にセット

「夜勤のときだけ体内時計を逆転させればいい」と思うかもしれませんが、体内時計を夜勤に合わせて体調が安定するまでには3週間ほどかかります。そのため、頻度の少ない夜勤に体内時計を合わせるのは合理的ではありません。体内時計は日勤に合わせたまま、眠気対策などで夜勤時のコンディションを整える工夫をしましょう。

コツ2.カフェイン+30分程度の仮眠でスッキリ覚醒

仮眠ができる職場なら、30分程度の仮眠で夜勤時の睡魔を追い払います。休憩時間を利用して、30分ほど眠ってみましょう。

お茶やコーヒーを飲んでから寝ると、カフェインが効き始める30分後くらいにスッキリと目が覚めます。カフェインの効果は4~5時間持続するとされているので、仮眠後の眠気対策にもなります。ただし、夜勤後半にカフェインを多くとると、夜勤明けの睡眠を妨げる可能性があるので、注意してください。

仮眠の前にコーヒーを飲むと、カフェインの効果で目覚めた後の残眠感を軽減できる。眠気がなくなり気分がスッキリしても、パフォーマンスが上がるわけではないので、業務は注意深く行いたい

コツ3.疲れ目が気になる人は、目の周囲を温めながら仮眠

細かい作業やパソコン作業などで目が疲れている人は、仮眠の際に目の周囲を温めるのもおすすめです。副交感神経が優位になり入眠しやすくなるともいわれています。

▼関連記事:深部体温を急激に下げると、良眠を得やすくなります

コツ4.車を運転して帰宅するなら、夜勤明けの仮眠で事故を予防

夜勤明けは注意力やパフォーマンスが低下しています。疲労と眠気を引きずったまま車を運転すると、交通事故の可能性が高くなります。「とても疲れた」「いつもより眠たい」と感じたら、夜勤明けに短い仮眠をとり、スッキリしてから運転しましょう。

コツ5.夜勤やシフト勤務に強い体質かどうかをチェックする方法も

体質が朝型か夜型かによって、夜勤や交代勤務への適応のしやすさが違います。朝型体質の人は、朝決まった時刻に起きて早く寝るのが得意な一方、夜勤や交代勤務が苦手です。夜型体質の人は、早寝早起きが苦手ですが、夜勤や海外旅行のような睡眠リズムの急速な変化に対応しやすいようです。自分が朝型か夜型かを知りたい場合は、その傾向をセルフチェックできる「朝型夜型質問紙」を利用してみましょう。

夜型体質の人は早寝早起きが苦手な傾向がある

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