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むし歯(虫歯)<歯の健康の基礎知識4> よく見られている記事

2016年3月28日

むし歯(虫歯)は歯が溶かされる病気です。3大要因「歯」「歯垢」「糖」が揃わないように気をつけましょう。

むし歯(虫歯)は、歯垢の中の細菌が作り出す酸によって、歯が溶かされる病気

チョコレートやキャラメルなど、砂糖を含む食べ物とむし歯には、とても深い関係があります。
むし歯の原因となるのは、「ミュータンス菌」という細菌。この細菌は、砂糖が口の中に入ってくると、活発に働いて、歯垢を形成します。そして、歯垢の中で「酸」をつくります。むし歯は、この酸によって歯が溶かされる病気です。

むし歯が発生するのは、「歯」と「歯垢」と「糖」がすべて揃ったとき。だから、むし歯を防ぐには歯についている歯垢をきちんと除去したり、甘いものを控えたりして、この3つの要因を揃えないようにすることが大切です。

むし歯(虫歯)の発生原因

歯垢(細菌)、糖のむし歯3大発生要因が重なる時間を短くすることが大切

「ダラダラ食い」や「寝る前の間食」は歯の大敵

歯垢のpH(酸性度)は、ふだんは中性ですが、砂糖を含むものを食べると、酸性に変わりますが、唾液などの働きで数十分後には、元のpHに戻ります。

砂糖を含む間食を食べないときは、1日に3回の食事のときだけ歯垢は酸性になり、それ以外のときは唾液の働きで歯が守られています。

しかしながら、砂糖を含むものを1日に何度もダラダラ食べていると酸性になっている時間が長く、むし歯になりやすくなります。とくに寝る前に間食すると、寝ている間は唾液がほとんど出ないため歯垢は酸性のままです。

Jenkinsのデータを参考に作成した模式図

Jenkinsのデータを参考に作成した模式図

むし歯(虫歯)は早く見つけて、早く治すことが大切

穴のあいたむし歯に、自然治癒はありません(初期むし歯のうちなら、もとの健康な歯に戻る可能性があります。くわしくは「初期むし歯」をご覧ください )。放っておけば、ますます悪化して、最後には歯根だけになってしまいます。

むし歯で歯に穴があくと、その進行の度合いによってC1、C2、C3、C4に分類されています。Cとは、英語のむし歯(Dental Caries)の略称です。いずれにしても、発見が早く、すぐに治療をすれば、それだけ歯を長持ちさせることができます。毎日のセルフケアはもちろんのこと、かかりつけの歯科医院で定期的に健診を受けるように心がけましょう。

kiso4_04C1
歯の表面やみぞが、灰白色や茶褐色、黒褐色に変化。エナメル質がおかされ、歯の表面に穴があく。
通常、痛みはない。
C2
穴の中にも細菌が入り込み、むし歯は内部へ。
象牙質に達すると、甘いものや冷たいものを食べたときに痛むことがある。
C3
さらにむし歯が進み、歯髄におよんだ状態。
むし歯の穴は大きくなり、はげしい痛みがおこることがある。夜や入浴中に痛んだりすることも。
C4
歯冠部が大きく壊れ、歯の根だけが残った状態(残根状態)。歯髄が死んでいると、痛みは感じないことがある。しかし炎症はさらに顎の骨に進行することも。

 

むし歯(虫歯)ではないけれど…象牙質知覚過敏症

むし歯ではないのに、冷たい水がしみることがあります。歯周病や歯みがきで力を入れすぎることによって、歯肉が下がり、歯の根の部分(象牙質)が出てしまうと、象牙質に存在している象牙細管を通して、冷たいものや熱いものを食べたときや、ハブラシを当てたときなどの様々な刺激が歯の中の(歯髄)の神経に伝わり、一過性の痛みを生じることがあるのです。

これを「象牙質知覚過敏症」といいます。むし歯とちがい、何もしないのに痛むことはありません。一時的に知覚過敏になっても治ることがあります。しかし、歯みがき圧が強すぎる場合などでは、歯肉の退縮や歯の磨耗が進んで、悪化することもあります。

象牙質知覚過敏症

象牙質知覚過敏症

 

歯をみがくときには力を入れすぎないようにし、歯肉が退縮しているときは歯の根の部分の歯垢をていねいに除去するようにしましょう。また、知覚過敏予防用のハミガキは、痛みの症状を予防したり象牙質をコートしたりすることができますので、うまく利用しましょう。症状がつづくようでしたら、歯科医に相談したほうがよいでしょう。

「初期むし歯(虫歯)」とは、穴があく一歩手前の状態

「初期むし歯」とは、歯垢から出る酸によって、歯からミネラルが溶け出し、表面からわずかに内側の密度が低くなった状態のこと。穴があく一歩手前の状態で、学校歯科健診では「CO(シーオー):要観察歯」と診断されることもあります。

自覚症状がなく、外見上も健康な歯とほとんど変わらないため、見逃しやすいのですが、実はこの段階でのケアがとても重要です。というのも、いったん穴があいて、むし歯になってしまうと、歯科医院での治療が必要となりますが、「初期むし歯」の段階なら、毎日のケアしだいで、再石灰化し健康な状態にもどせる可能性があるからです。

フッ素入りハミガキ(歯磨き)で、再石灰化を促進

では毎日のケアで、初期むし歯を健康な状態に戻しむし歯を予防するには、どうすればよいのでしょうか。

ここで重要な役割を果たすのが、フッ素入りハミガキです。フッ素には、歯へのミネラルの補給を促し、健康な状態にもどす(再石灰化)働きがあります。また、フッ素で再石灰化を促した歯は、酸に強くなるため、むし歯になりにくくなります。

フッ素を歯に効果的に取り込ませるには、フッ素入りハミガキをハブラシに1g以上つけて、2分間ブラッシングするのがポイントです。また、フッ素はいったん歯に取り込まれても、口をすすぎすぎると溶け出してしまいます。すすぎの回数を少なめにすることも大切です。

kiso4_06ハミガキ1gの目安は、
2cmほどのハブラシなら2/3程度です。

 

初期むし歯(虫歯)と再石灰化

初期むし歯(虫歯)と再石灰化

「すき間」と「2度つけ」が歯のみがき方のコツ

フッ素入りハミガキの効果をさらに高めるためには、みがき方にもコツがあります。歯のみぞや歯と歯の間などに、ハブラシの毛先が入ると、フッ素入りハミガキも同時に届き、むし歯予防効果が高まります(LFD法:Local Fluoride Delivery(フッ化物局所到達)。ハブラシの中央部にフロス毛がついた、すき間にハミガキを届けやすいハブラシなどを使って、すき間を意識した歯みがきを心がけてください。

みがき始めは、口の中のフッ素濃度が高いので、むし歯になりやすい奥歯のみぞなどから始めるのがよいでしょう。歯みがきの間に、唾液などでフッ素濃度が薄まってきたら、途中でつけたすと効果的。右側からみがき始める場合は、左側をみがくときに、もう一度、ハミガキをつけると、フッ素をより効率よく、歯に取り込むことができるでしょう。なお、2度つけする場合は1gのハミガキを半分ずつ使います。

長時間ブラッシングをされる方は、最後の2分間に、この方法で歯みがきすることをおすすめします。

歯のみがき方

歯のすき間に毛先が入ると、フッ素入りハミガキも同時に届く。


 
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