注目のキーワード

歳をとって、便秘になった。旅行先でも出づらくなる…

2016年9月16日

歳をとって、便秘になった。旅行先でも出づらくなる…

「昔は便秘じゃなかったのに、最近、便秘になった」「高齢になるにつれて、便秘になった」という人が多いようです。この記事では、そんな悩みの解消に役立つ知識や対策をお届けします。まず、歳とともに食が細くなった、運動不足を実感しているという人は、できることから生活習慣を改善していきましょう。家で簡単にできる腹筋運動やマッサージもご紹介しています。

便秘に悩む人は60代から増え始めます。生活習慣を徐々に見直しましょう

「便秘は若い女性がなるもの」というイメージが強いかもしれませんが、実は便秘に悩む男性の割合は高齢になるにつれて増加します(図1)。80歳以上では、男性の方が便秘に悩んでいることもわかります。

図1/厚生労働省「国民生活基礎調査の概況」(平成25年)より作図

図1/厚生労働省「国民生活基礎調査の概況」(平成25年)より作図

加齢とともに便秘になるのには、食が細くなって便の嵩(かさ)が減っている、家族が減って食事に気を遣わなくなり栄養バランスが崩れている、便を押し出すための筋力が低下しているなど、いくつかの原因が考えられます。長年の生活習慣をいきなり変えるのは無理でも、少しずつ見直して、便秘を改善していきましょう。

※ここでの「便秘」は、医学的に診断された便秘ではなく、日常生活の中で使われている便秘症状を指しています

知っておきたい!加齢による便秘を改善する4つのセルフケアのコツ

「歳をとって、便秘になった。旅行先でも出づらくなる…」。そんな気になる悩みの対策や予防法をご紹介します。自分に合ったセルフケアを毎日の生活に取り入れて、排便のペースを健やかに整えましょう。

コツ1.食物繊維がたっぷり入った食材で便のかさを増量

食物繊維は、人間の体内では消化できません。腸で消化されず便になるので、食物繊維が豊富に含まれているものを食べると、便のかさが増します。すると、蠕動(ぜんどう)運動が起こりやすくなり、スムーズな排便につながります。

ところが、日本人の平均食物繊維摂取量は年々低下しつつあります。例えば、50代の女性の目標量が1日に18g(*1)なのに対し、実際に摂取しているのは1日平均14.5g(*2)。「最近、食が細くなった」「歯周病や入れ歯が原因で少食になった」という人は、それに伴い、食物繊維の摂取量がさらに減っている可能性が否めません。

便秘が気になっている人は、藻類・果実類・豆類・野菜類・きのこ類・いも類などの食物繊維が豊富な食品を積極的に食べましょう。お味噌汁には必ずワカメを入れる、きんぴらごぼうや切干しだいこんを常備菜にしておくなど、小さな積み重ねが大切。野菜は火を通すとかさが減ってたっぷり食べられます。甘いものがほしいときは、お菓子よりもフルーツを。外食で迷ったら、野菜が多く使われている料理や、たくさんの食材がとれる定食料理などを選びます。

*1 出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2015年版)
*2 出典:厚生労働省「国民健康・栄養調査」(平成26年)

ben3_03

コツ2.テレビを見ながら、スキマ時間に…。椅子に座って腹筋運動

「腰や膝が痛いから体を動かすのがおっくう」「仕事を引退してから外に出る機会が減った」という人は、運動不足により筋力が低下しているおそれがあります。

特に、腹筋や背筋が弱っていると、トイレで力むことができず、スムーズな排便を妨げます。今より10分多く歩く、ストレッチをする、ラジオ体操を日課にするなど、体を動かす機会を徐々に増やしましょう。

スキマ時間にできる簡単な運動として、椅子に座ったままできる腹筋運動をご紹介します。お尻や背中が沈み込むソファは避け、キャスター付きではない安定した椅子で行ってください。

<椅子でできる腹筋運動>

背筋を伸ばして椅子に座り、座面を両手でしっかり持ち、両脚を揃えたままで床から5~10cm程度浮かせ、10~15秒間ほどキープ。10回ほど繰り返すとよい

背筋を伸ばして椅子に座り、座面を両手でしっかり持ち、両脚を揃えたままで床から5~10cm程度浮かせ、10~15秒間ほどキープ。10回ほど繰り返すとよい

コツ3.大腸の形をイメージしながらお腹をマッサージ

トイレやお風呂では、簡単にできるお腹のマッサージを取り入れてみませんか。おへその下に両手を置き、「の」の字を書くようにさすります。大腸の形を思い浮かべながらゆっくりと手を動かすのがポイントです。

<お腹くるくるマッサージ>

おへその下を起点に時計回りに両手でマッサージ。●のあたりを強めに押すとよい。10回ほど繰り返す

おへその下を起点に時計回りに両手でマッサージ。●のあたりを強めに押すとよい。10回ほど繰り返す

コツ4.「旅行すると出ない」人はお風呂や足湯がおすすめ

旅行すると便秘になる理由としては、普段とは違う環境や慌ただしいスケジュールのせいで緊張している、トイレの回数を減らすために水分を控えていることなどが挙げられます。思い当たる人は、ホテルや旅館ではゆったりとくつろいで過ごし、水分を適度に補給してください。

「以前、旅行のときに便秘になった」という経験から、「旅行先ではお通じがない」と思い込んでいると、せっかくの便意を見逃す原因になるので、注意しましょう。

腸の消化・吸収が活発に行われるのは、リラックスして副交感神経が優位になっているときなので、旅先では入浴がおすすめです。ぬるめのお湯にゆっくりつかったり、足湯を楽しんだりしてもよいでしょう。

▼関連記事:入浴の効果って?―すぐに役立つ健康入浴法(1)

▼【便秘・下痢】をもっと読む

この記事をシェア

  • facebook
  • twitter
  • google+
  • はてブ