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入浴剤の効果と選び方―すぐに役立つ健康入浴法(7)

2016年12月28日

入浴剤の効果と選び方―すぐに役立つ健康入浴法(7)

目的に合った入浴剤を使えば、毎日のお風呂がもっと楽しく、もっと健康的になることをご存じですか?入浴剤といっても、実にさまざまな種類や効果があります。これまで何となく入浴剤を選んでいたという人は、入浴剤の歴史をはじめ、種類や特色などをチェック!上手に活用して、入浴の効果をさらに高めましょう。

入浴剤は、温泉や薬湯を手軽に楽しむために生まれました

数々の温泉に恵まれた日本では、病気やけがの治療のために温泉につかる湯治という習慣が古くからありました。また、端午の節句の菖蒲(しょうぶ)湯や冬至の柚子湯に代表されるように、薬用植物をお風呂に利用する薬湯の知恵も根づいていました。このような温泉や薬湯の効果を手軽に楽しむために誕生したのが、入浴剤です。

日本の入浴剤の始まりは、明治時代につくられた、生薬が入った布袋を煮出して使うタイプのもの。その後、天然温泉のお湯の成分を配合した入浴剤や、香りや色でリラックスする入浴剤も登場します。当初は主に銭湯などの公衆浴場で使われていましたが、お風呂つきの住宅が一般化して以降は、各家庭でも楽しまれるように。今では、温浴効果やスキンケア効果を高めたものなど、豊富なバリエーションから選べるようになりました。

入浴剤には、医薬部外品と化粧品の2種類があります

お風呂のお湯に混ぜたり溶かしたりするものを一般に「入浴剤」と呼びますが、その使用目的や成分などにより、医薬部外品と化粧品の2つに分類されます。医薬部外品の入浴剤は、荒れ性・肩のこり・神経痛・しっしん・冷え症・腰痛・疲労回復・にきびなどの症状をやわらげる効果があります。一方、化粧品の入浴剤は、化粧品という名前が表わすとおり、皮膚を整えたり、うるおいを与えて保護したりする目的のものです。

入浴剤には、さまざまな種類と効果があります

医薬部外品の入浴剤は、入浴そのものによって得られる温浴効果と清浄効果を高めるためのものです。具体的な効能は商品のパッケージに表示されているので、体調や目的に合わせて使いましょう。また、色や香りも入浴剤の重要な要素です。特にリラックスしたいときには、好きな色や香りの入浴剤を選びましょう。ここでは、代表的な6種類の入浴剤の成分や効果のメカニズムなどを紹介します。

炭酸ガス系入浴剤

お湯の熱は、体表面を温め、拡張した血管を流れる血液も温めます。同時に、血流の流量も増加。そして、温まった血液が全身を循環することで、体の芯まで温まります。炭酸ガス系入浴剤は、炭酸ガスの血管拡張作用を利用したもので、血流量を増加させ、入浴による血行促進効果をさらに高めます。その結果、全身の新陳代謝が促進され、疲れや痛み、こりなどが回復します。

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無機塩類系入浴剤

温泉の成分を応用したタイプの粉末や顆粒の入浴剤が多く、入浴による温熱効果や清浄効果を高めたり、湯をやわらかくしたりします。硫酸ナトリウム(芒硝)や炭酸水素ナトリウム(重曹)などが主成分。配合された塩類が皮膚表面のタンパク質と結合して膜をつくり、入浴後の湯冷めを防ぐ働きがあります。

薬用植物系入浴剤

生薬に含まれる化学成分の働きと、生薬独自の香りが持つアロマ効果を利用した入浴剤です。生薬を小さく刻んだタイプや抽出したエキスを配合したタイプなど、さまざまな種類があります。配合されている生薬の種類によって、効果は異なります。生薬は古くから健康づくりに活用されています。

酵素系入浴剤

酵素には、タンパク質や脂肪などを分解して消化や洗浄を助ける働きがあります。酵素を配合した入浴剤には、皮膚に無理な刺激を与えずに清浄にする効果があります。例えば、チリやホコリが皮膚表面で絡まって溝に入り込み、頑固な汚れになっている場合がありますが、このチリやホコリに酵素が作用して、汚れを小さくしたり洗い流しやすくしたりします。

清涼系入浴剤

夏の暑いときの入浴を快適にするための入浴剤です。メントール(ミント)を配合して清涼感を高めたり、配合された炭酸水素ナトリウムや硫酸アルミニウムカリウムなどが湯上りの肌をサッパリさせたりします。視覚的な涼感も演出するために、溶かした後のお湯の色はブルー系が多いようです。

スキンケア系入浴剤

保湿成分を入浴剤に配合し、皮膚に吸着、浸透させることで、効果的なスキンケアを行うものです。お湯に溶かすと乳白色になる、液体タイプの入浴剤が多いのが特徴。敏感肌の人に向けたスキンケア入浴剤も登場しています。

水道水のお風呂につかると、水道水の塩素が肌への不快感の原因となる可能性や、保湿因子が皮膚から抜け出すことで、肌の水分保持機能が低い高齢者や乾燥肌の人のかさつきが強くなる場合があります。冬になると、高齢者や乾燥肌の人でなくても、角層中の水分が過度に失われ、かさつきやすくなります。

入浴で角質層が膨潤した皮膚は、保湿剤などが浸透しやすい状態になっています。スキンケア系入浴剤を使えば、全身の肌を効率よく乾燥から守り、湯上りの肌をしっとりとキープできます。

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